日本語教師をめざしたきっかけ
もともと国語と、人にものを教えることが好きで、本を読んだり独学で勉強したりしていました。でも、娘が小学1年生のとき、「『ぼくはリスです』と『ぼくがリスです』はどう違うの?」という質問に答えてあげられませんでした。「国語」ではなく「日本語」を意識した瞬間でした。また、PTAのお母さんに中国人の方がおり、学校からのプリントを読むのに苦労している、という話を聞いて、日本人にはささいな疑問でも、外国人には重要な問題の場合もあることを知り、きちんと体系的に勉強して札幌に住む外国人の手助けをしたい、と思うようになりました。
養成講座で学んだことで、役立っていること
最も役立っているのは、模擬授業の経験です。1コマの教案を作るのに膨大な時間を費やさねばならないこと、学生のリアクションを幾通りも想像して対応策を練っておくこと、ふさわしい例文は何か、時間配分はどうするか…。これを学ばなかったら、今教壇に立ててはいないと思います。
授業で心がけていること
一方的な授業にならず、常に学生の反応を見て、コミュニケーションを取りながら授業を進めていくことです。すでに学生が知っていることはどんどん引き出して口に出させ、なるべく多くの会話の形で話をしながら展開していくようにしています。それでも時々「私ばかり話しているなぁ」とハッと気づくときがあり、国語の授業ではない!と反省しています。
養成科の皆さんへ
外国人のみなさんと同じ学生として触れ合いながら、仲間とアイデアを出し合って勉強する…。これは得がたい環境です。日本語教師になったとき、今みなさんが学校で見たり聞いたりしていることに、無駄なことは一つもありません。色々なことに興味を持って、学校を楽しんでください。