
日本語科
日本語教師養成科
世界で活躍する修了生
- (フランス) 吉田 早紀さん
- (ペルー) 中川 紘一さん
- (ネパール) 和田 素賀子さん
- (ブラジル) 赤沼 みず紀さん
- (アメリカ) 太田 櫻子さん
- (マレーシア) 吉田 邦枝さん
- (ハンガリー) 藤島 夕紀代さん
受講のきっかけ・受講してみての感想・今後の目標など
日本語科
中国
■龔 岳建さん
わたしは日本の大学に入学するために、日本へ来ました。小さい頃から日本に興味を持っていたのです。日本への留学ができて、とてもうれしかったです。初めて札幌国際日本語学院に来た時から、この学校はとてもいい学校だと思っていました。交通が便利な上に静かな場所で勉強に向いています。学校の先生方もとても親切でわたしが困っている時にいつもアドバイスをしてくれました。クラスの皆もフレンドリーでした。最初はいろいろな国の人とひとつの屋根の下で勉強するなんて不思議がっていましたが、皆いい人ばかりで、すぐ仲良くなって友達になりました。それから、皆自分の国のことを話し合っていろいろなことが知るようになっていい体験をしました。札幌の生活はとても楽しかったです。大通やすすきのという有名な場所もあれば雪祭りという楽しい祭りもあります。札幌では北の国ならではのことがいっばい楽しめますよ。ですから、日本へ来ようと思っている方は札幌に来ればどうですか。そして日本語を学びたいなら札幌国際日本語学院はお薦めですよ。
■申 慕齢さん
私は1月に日本へ来ました。日本への留学を決意したのはずっと勉強した日本語をよりよく身につけるためです。また自分にとって留学経験が必要だと思い、大学卒業後1月に日本への飛行機に乗りました。
1月、私は北海道に来て、毎日窓からしんしん降る雪を楽しむことができました。2月、私ははじめて外国で春節を過ごしましたが、日本での春節ですから祝日のムードが薄くて、寂しいという気持ちはあまりありませんでした。3月、ニュースを見ているうちに、少しずつ日本語がわかるようになりました。札幌国際日本語学院での授業は先生たちによって教え方が色々で楽しいです。また、いろんな国の友達との生活もよかったと思います。中級のテキストの中で異文化に対する文章がありますが、今の生活こそ珍しい異文化体験の生活ではないかと思います。留学生活は毎日気楽だとは言えないけど、確かに見聞を広めることができます。今まで色々なことを見たり、色々な人と知り合って、色々なことを経験をしました。笑ったり、泣いたり、疲れたり、迷ったりしましたが、若いから感じられるし、若いから耐えることができると思います。友達や家族は、日本へ来て後悔しているかと聞きますが、もしもう一回選ぶとしても、私はやはり日本に留学します。
■何 盈明さん
生まれてからずっと南方に住んでいた私は、神秘に満ちている北の国に強く惹きつけられて、北海道―札幌を留学先として選びました。その静かな環境と人々の暖かくて親切な町で私の留学生活が始まりました。ここ、札幌国際日本語学院に入学し、様々な国の人たちと勉強の同士になることができて、本当に良かったと思っています。今でちょうど一年経ちました。先生たちのご指導におかげで日本語が少しずつ上達してきた一方、日本での生活にも慣れ、色々な楽しい時間を過ごしています。夏には、世界で有名になった北海道のヨサコイソーラン祭りが開催されます。毎年6月に各国からやって来たチームが参加し、踊ります。今年のヨサコイ祭りは私にとってとても良い思い出になりました。急にその中の一つのチームに参加する事になったのです。その経験は一生忘れられないでしょう。7月には花火大会があります。とても綺麗です。たくさんの人が色々な柄の浴衣を着て、下駄を履いて、豊平川の近くに移動し、花火を見ます。日本の伝統的なお祭りの雰囲気を味わうことができます。秋になると、生き生きとした緑の葉が赤に変わっていきます。秋の札幌は懐かしい匂いがします。冬は真っ白な美しい銀世界になります。南方から来た私は初めて雪を降っているのを見た瞬間、言葉で表すことができないほど感動し、生まれて良かったと思うくらい雪に惚れてしまいました。こんなに環境が良くて、住みやすくて、綺麗な場所に留学することができて、心から良かったと思います。来年は進学するつもりですので、まだまだよく分からない日本語できる限り一生懸命勉強しようと思っています。
香港・台湾
■(香港) 鄧 君霞さん
日本に来てからもうすぐ1年経ちました。この9ヶ月にいろいろな体験をしました。札幌に着くと街がにぎやかだったので、自分の国みたいと思い、びっくりしました。でも、寮に向かえば向かうほど静かになります。そして、気持ちもだんだん軽くなり、落ち着きました。札幌に来た時、紅葉が始まるころです。学校の近くある円山が緑から山じゅうが赤くなっていきました。11月頃初雪を見て、それからまもなく円山が雪に覆われて季節の鮮明な変化を初めて感じました。自然が好きな私にとって、晴れでも雪でも毎日楽しんでいます。いつも部屋で勉強したり外を眺めたり、時間がある時は駅の近くにあるデパートへ行ったりしています。それに、雪祭りやひな祭りがあるので日本文化についても十分理解できます。ですから、札幌での生活はとても豊かだと思います。学校には親切な先生たちがいて、いろいろ教えてもらいました。勉強はもちろん、生活で何か困ることがあっても先生たちは相談にのってくれるので、本当に感謝しています。授業は文法、語彙、読解、聴解及び会話、各分野の練習も十分です。それから、定期的にテストや試験などがあり、自分の日本語がどの程度まで伸びたかがよく分かります。学校生活が充実できます。
韓国
■車 殷智さん
私が留学先として札幌を選んだ理由は、大したものではなかったんです。ただ、留学を決定した時期が、東日本大震災が起きてからそんなに時間が経ていなかった時だったので、一番影響を受けないだろうと思った北海道で勉強しようと考えただけです。
しかし、そのおかげで豊かな自然の中で美味しい食生活を楽しめながら勉強することが出来ました。心配した地震もほとんど起きなかったんです。少し、心配になったものと言えば、熊くらいかな。それも韓国では経験できない独特な体験だと思います。まあ、実際に熊にあったことがないから、このような言い方が出来たかも知れませんが。札幌は日本人が一番住みたいという都市だと聞いた事がありますが、ここに来てから何故、そのように言われているのが理解しました。札幌はもちろん、北海道も素敵な場所だと思います。観るところも食べ物も豊かな場所で親切な先生に出会い、勉強することができてほんとに運が良かったと思います。
■金 遂潾さん
私は日本に来て、この学院に入学して一生忘れることができない経験をしています。一番素敵なのは良い人たちと友達になったことです。たまに疲れて全てのことをやめたいと思うときもありますが、そんな時はいつも良い友達のおかげで力を出すことができます。韓国で過ごした時間、韓国で勉強したことなどももちろん私の人生に役立ちますが、日本に来てこの学院で勉強することで、もっと広い世界を見られるようになったと思います。様々な国籍の友達に会い、その国の文化を直接学び、体験できることは韓国にいたらなかなかできなかっただろうと思います。みなさんも日本で良い友達になってくださいませんか?
東南アジア
■(インドネシア) ルキート アルビンさん
私は札幌に勉強しに行く理由の一つは、雪を見たかったんです。私は一度も雪を見たことなかったが、札幌に来てよかったと思います。雪のせいで道が滑りやすくなるとか色々な面倒いがあるかもしれないが、道と町が雪に積もると、凄くきれいに見えます。ここの学生たちは多様だった、皆は色々な国から来ました。世界中からの皆は「日本語を勉強する」そういう目的を持ち、一緒に友達になったり、交流したり、凄く楽しいです。さらに世界中の色々な文化も分かるようになれます。最後だが、重要なのはここの先生たちに感謝をします。私が日本語を勉強している間、先生たちがいつも凄くフレンドリーで、優しいです。
■(タイ) シッティポンさん
ここ、札幌国際日本語学院で勉強することはとても貴重な体験でした。留学したことで、私は自分が大人になった感じがしています。毎日起きてからいろいろなことを自分でしなければなりません。札幌での生活は自分の国では絶対できません。世界の他のどの国でもできません。ここの四季はそれぞれとても違います。冬は私にとってすっごく寒かった(しばれた)ですが、春は明るいし、天気は暖かいです。その上に自転車で通うことができて便利です。日本に来る前、私はいろいろなことが心配でした。アルバイトや日本での費用などがたいへんだと思っていました。しかし、札幌に着いた後は自信を持って、まっすぐ進んでいかなければなりません。辛いこともいっぱいありますが、いいこともあります。私は日本人と韓国人とタイ人の友達が手伝ってくれことをとても感謝したいんです。特に来たばかりのころはまだ日本語を話せなかったので、タイ人の先輩が世話してくれなかったら大変だったと思います。最後に先生たちは私を大切にしてくれました。ありがとうございます。この学校のことは絶対に忘れないです。
■(タイ) ウエポンさん
仕事、日本語能力試験、日本の国立の学校、大学など、人によって日本語を勉強する目標が違います。ですから日本語学校を選ぶ理由も違います。僕にとって日本語能力試験の一級に合格することが目標ですから、良い指導と試験に合格する秘訣が重要です。その上、他の街と比べ札幌は平和な町だし、自然も豊かだし、安全で、災害もあまりありません。生活費も高くないし、住み心地も最高です。それ以外にも個人的な理由として、虫がたくさんいたり、渋滞があったり、暑くて忙しいところもいやでしたから、札幌国際日本語学院を選びました。この学校を選んでとてもよかったです。この学校は学生に対してよく面倒をみてくれるし、経験がある先生もいるし、学校の設備も良いです。それに教え方も能力試験や高等教育のためにとても役に立ちます。一年中この学校でたくさん良い思い出を作りました。さらに私の日本語も一段と上達しました。友達、皆がとても可愛くて、優しくて、いつもお世話になっていて、感謝の気持ちでいっぱいです。また札幌は北海道の大都市として色々な素晴らしいお祭りがあって美しい観光名所もいっぱいあります。今回の日本に来た経験は宝物としてずっと私の心の中に残っていきます。機会があればここに必ず戻って来たいです。
ロシア
■ボルコビッチ・アンナさん
学校名はどんな学校かを表すことが多いです。では一緒に見てみましょう。「札幌」― 学校は札幌の中心から近いです。「雪まつり」で世界で有名になった大通り公園から学校まで10分ぐらいしかかかりません。「国際」― 学校は札幌と同様、色々な国から勉強しに来ている学生が多いので、日本だけではなく、他の国の文化や伝統についてよく知るチャンスがあります。興味がある国へ行くために貯金しなくても、札幌国際日本語学院で日本語を勉強しながら他の国の学生を面白い話をして、楽しい時間を過ごすことができます。「日本語」― 授業は初めからずっと日本語だけで教えていただいています。それから、学校の外にもいい日本語の教室があります。札幌に住んでいる人たちと直接話をする機会がありますから、そこでも日本語が練習できます。「学院」― 熱心な先生達がいて、授業のレベルは高いと思います。どんな目的で(例えば、日本の大学に入学したいとか、大学院に行きたいとか、日本の会社で働きたいとか)日本へ来ても、一生懸命勉強したら、十分な知識が得られるはずです。札幌国際日本語学院は大きな日本の小さな島です。
北米・中南米
■(パナマ) ルベン ロドリゲスさん
平均気温が33度のパナマから初の日本へそして札幌に着いたとき、最初の思い出は"寒い"でした。その寒さには三年目の今はもうすっかり慣れました。
新しい言語を習う際には、難しい事がたくさんありましたが、学院の授業は面白く、日本語はもちろん、日本の文化について毎日新しい事を学びました。学校のイベントによって、先生方とクラスメートとの絆が深まりました。先生方は、日本語だけではなく日本での生活についても色々を教えていただき、さらに困ったときでも力になってくれました。それにより、希望していた日本の大学に入学する目標を果たせたほか、先生方と出会ったおかげで、視野が広がったと考えています。札幌は春夏秋冬がはっきりしており、季節ごとに楽しいイベントがあります。春は花見があって、学校の近くにある円山公園で綺麗な桜の下で友達と楽しみます。夏は、あちこちでお祭りがたくさんあり、中でもよさこいというお祭りは、たくさんの人が踊っているのをみて、とても迫力がありました。秋には、山に行くと美味しい果物狩りが出来ます。そして何と言っても私は冬の季節が好きです。真っ白な雪の中で、大通り公園のイルミネーションを初めて見たとき、今まで見たことのない景色に感動しました。そして2月になると、世界的に有名な雪祭りがあります。先生方とクラスメートと一緒に行ったので、すごく楽しい思い出が作れました。
■(カナダ) ダン 田中さん
私は日本語を勉強しに札幌に来ることができて、とても良かったです。他言語を学ぶ、ベストで、そして一番早い方法はその言語の文化にどっぷりつかることです。札幌の人々はとてもオープンでフレンドリーですから、、日々の生活はとても楽しいです。学校では、日本語でコミュニケーションをとるという、同じ目標を持っている友達を作ることができ、とてもすばらしいです。学校はいつも私に良くしてくれますし、あなた次第で得られるものが沢山あります。
ヨーロッパ
■(フランス) エストラン ジルさん
昔から日本に興味があるので行って見なければならないと思っていたので、一年前に日本に初めて来ました、自分の目で見たかったんです。それで一年くらい北海道の札幌に住んで本当に惚れました。ですから日本にずっと住みたくなりました。その一年終わったあとでフランスへ帰って、貯金して、今年の一月札幌にまた来ました。日本語が上手になれるようにJLI日本語学院に入りました。後悔がない!今JLIで日本語を勉強するのは十ヶ月ぐらいになりました。先生たちもすごく優しいし、教えてくれたことも便利だし、それに学校は静かで随分面白いので自分の日本語がよく進みました。もちろん日本人の友達ができたら何回も会話したほうがいいですよ。今まで住んだ町で札幌は一番好きです。多分完璧なんです。1800000人でサイズが十分なので役に立つところがすべてあります。快適な町です。そして札幌の周りに大好きな北海道の自然があります。ワイルドだし、きれいだし、それに札幌から時間がかからない場所にいろいろな活動ができる場所が多いんです。たとえば冬の時スキーができて、夏になった時ハイキングとラフティングができます。それに、くまから逃げると言うスポーツもできますよ(笑)。これは冗談ですが、本当にすばらしいところです。札幌は大きい町と言ったけれども実際に時々村の雰囲気が出ているんです、町の中で何回も知り合いと偶然に会いました。将来何をしたいかまだ決めていないけど今度は東京にちょっと住んで見ようと思っています。それでもいつか札幌にまたこようと感じています。日本に居着けば北海道はいい場所だと思います、もしかしたら最高なところかもしれません。
あなたたちがもし日本語を学習したくて、日本でいいところに住みたくて、それに世界中から来た人と友達になりたかったらJLIにぜひ勉強しにきてください。ようこそ!
■(スウェーデン) ケンネコッグ トーベさん
卒業して、帰国してからもう一年ちょっと過ぎました。今は毎日毎日「札幌に帰りたいなー」って思いながら生活を送っています。2年間、札幌で札幌国際日本語学院に通ったり、友だちと遊んだり、そして製麺工場でバイトしました。札幌は食べ物も「なまら」(←googleして下さい!)美味しいし、刺身が食べられない私に聞けば、スープカレーや味噌ラーメンがスーパーおすすめです!ケーキバイキングにもいくべき!太るぞ!(体重増加にご注意~)北海道の季節それぞれの楽しみが個人的な幸せの一つです。春はもちろん、短くて、甘い、束の間の桜です。夏はよさこいソーラン祭りや花火大会が見られます。秋といえば、紅葉くらい美しいものはないでしょう。木が眠りに向かって、葉が青色から紅蓮、あかね、山吹などに変わり、山をより綺麗にしてくれます。冬はさすがに寒いですけど、適当な服を着れば問題はないと思います。雪祭りを見に行かないと勿体無いから、せめて一度部屋を出てください。笑学校は先生方がとてもキビ。。。優しくて、どんなに変な質問を聞かれても真面目に答えようとしてくださった、とても相談しやすい方たちばかりです(大変お世話になりました!)辛い時が全然なかったとは言えないですが、ほぼ毎日すごく楽しかったです!絶対に近い内にまた札幌に行きますから、札幌で会いましょうね~
■(イタリア) リグオリ アレッサンドラ マリア テレサさん
この街と札幌国際日本語学院を選んですごくよかったです。学校に関しては、いい学校です。学校の先生のおかげで日本語が上達でき、また日本語の勉強を通して日本の文化の事をもっと理解する事ができました。先生たちは優しくて、フレンドリーで、分からないことがあったらいつも手伝ってくれます。それに札幌に関しては、にぎやかでたくさんの人がいてたくさんの場所を見物することができる街です。
そして、札幌は、「雪祭り」のような様々なイベントを開催しています。つまり、一言で言えば、札幌ではいい時間を過ごしたので、是非皆さんも来てください!
■(イタリア) ベッティン・リッカルドさん
夢が実現しました。今、札幌に住んでいて、それを感じています。子どもの頃から日本の文化に興味があったので、大学で日本語を勉強して、日本語の会話が上手になるようにここに来ました。この学校は一番いい選択でした。先生はとても優しくて、教え方も分かりやすいです。もちろん、一生懸命勉強しなければなりませんが、毎日少しずつすれば大丈夫です。それに、札幌市にはいい所がたくさん見つけられます。みなさんもこのおもしろい世界で日本語を学んでみませんか。みなさんは札幌に来たら、後悔はしませんよ。
日本語教師養成科
世界で活躍する修了生
■(フランス) 吉田 早紀さん
(大学卒業後、本校日本語教師養成科受講。修了後本校でTA(Teaching Assistant)として研修し、渡仏。現在パリの日本語学校に勤務。)
私の学校では、授業の内容や進度に関しては個々の教師に一任されています。やりたい授業を自由にやらせてもらえる環境ではありますが、その分プレッシャーも大きいです。学生のニーズも様々で内容を考えるのが難しい授業も多々ありますが、養成科時代に実習やチューター制度を通じて、理論やテクニックの勉強だけでなく「ゼロから自分の頭で考え、授業を組み立てる」という現場で求められるのと同じ経験ができたことが、現在に繋がっていると思います。
毎回の準備や反省など大変なことも多いですが、学生との信頼関係ができてくるにつれて、段々と授業の楽しみや喜びも増えてきました。当分はフランスで仕事を続けるつもりですが、日本での日本語教育や発展途上国でのプログラムなどにも興味があります。生涯を通じて色々なことに挑戦できる点も、日本語教師の魅力だと思います。
■(ペルー) 中川 紘一さん
(通信業界の企業に勤務していた際、海外から受け入れた技術研修生の日本語指導を担当し、「日本語教師」という職に魅かれ始める。退職後、ウズベキスタン、チリの大学への赴任を経て、現在JICAシニアボランティアとしてペルーで日本語教師養成講座等を担当。)
背中を押してくれたのは、札幌国際日本語学院の元井学院長(創立者)でした。隗より始めよ。ウズベキスタンの大学へ赴任し、私の海外への挑戦の道が始まりました。以降その足でチリの大学へ赴任し、現在はペルーで新たなプログラムにチャレンジしています。今後の目標は、開講したばかりの「日本語教師養成講座」をなんとしても成功させること、さらに、「ビジネス日本語コース」を開講することです。これには是非これまでの自身のビジネス経験も活かせればと考えています。今なお交流が続く養成科の仲間との同期会「瞳の会」や、在籍中にいただいた「志を強く持って! 必ずや海外で日本語教師になれますから。」という元井学院長からの励ましの言葉は、飽くなき挑戦への原動力となっています。
これまでに、留学、教師養成、就職等のため、約15名を日本へ送りました。皆、日本との新たな「絆」を創ってくれる有為なる青年達です。彼らの大成した姿を見届けるには時間が無さ過ぎるかもしれませんが、「生涯現役、臨終退職」という形で終わりたいと想っています。後輩の皆さん、どうか、「志」を大事に、そして、「自分」を大切に。
■(ネパール) 和田 素賀子さん
(JICAシニア海外ボランティアとしてネパールで日本語及び日本文化の指導にあたる。帰国後、大学院で日本語教育学を専攻。)
ネパールでの主な仕事は、日本語の指導、日本語教師への指導、日本文化の紹介でした。日本語の新聞紹介をすると、最初は写真をちらっと見るだけだった学習者がだんだん文字を読もうとするようになってきたり、漢字を見ると頭が痛くなると言っていた学習者が、だんだん楽しみながら漢字を書けるようになってきたりしたとき、この仕事に大きなやりがいを感じました。休日は、友人を招いてランチパーティーをしたり、ネパールダンスを習ったり、楽しみながら任期を全うできました。日本語教師はとても魅力的な仕事です。意欲があれば、何歳になってもできる仕事です。これまでの様々な経験を活かすことができます。そして、努力した分、その成果が表れてきます。わたしはネパールでの活動を経て、より専門的な知識の必要性を実感し、大学院に進みました。そして今は、またいつか世界のどこかの大学で日本語を教えたいという希望を持っています。
■(ブラジル) 赤沼 みず紀さん
(JICA日系社会青年ボランティアとしてブラジルに赴任。10代から60代までの約100名に日本語を教える。)
赴任先の地域で日本語教育が行われるのは初めてです。「日本語を教えること=母国日本とブラジルの友好の一役を担うこと」を意味するので、語学教育を超えた責任とやりがいを感じます。良い意味でも悪い意味でも、日本を代表する立場にあるため、偉大な先人たちが残した日本人のイメージを壊さないように心がけています。単純ですが、生徒たちの笑顔が見られたとき、1番のやりがいを感じます。「日本語がすき」って言ってくれたり、覚えたてのフレーズを使って話しかけてきてくれたり、カタカナで書いた自分の名前を嬉しそうに見せてくれたりすることが、わたしにとって最大のエネルギーになります。そんなとき日本語教師になったことを心から幸せに感じます。わたしの日本語教師養成科時代は、すばらしい先生方や仲間たちから日々よい刺激を与えてもらいながら、「学ぶ喜び」を満喫できた幸せな時間でした。今の現地での活動において、言葉や習慣の違いなど、苦労は書ききれないほどありますが、日本語教師養成科時代にできた繋がりは今もわたしの支えとなってくれています。
■(アメリカ) 太田 櫻子さん
(オーストラリアのハイスクールで全学年に日本語を教える。その後シドニー工科大学でオーストラリアでの教職免許取得。札幌での道庁海外研修生日本語講座や企業クラス等の経験を経て、2000年7月から、米国インディアナ州インディアナポリス市の日米協会に派遣されている。)
日本語教師は、自分の可能性の幅を現在考えられる以上に、あるいは考えも及ばない領域へと広げられる職業だと思います。よりグローバルな考え方や世界の中で、自己実現や自己表現ができるのです。日本語を勉強する外国人は、必ずしも日本への旅行や移住を目的としてません。ですから教師に求められているのは、まず日本語を通じて、正しい日本や日本人の姿を理解してもらうこと。これは容易ではありませんが、それだけにある程度手応えが感じられたときには、大きなやりがいを実感できます。
この仕事は決して華やかなものではありません。言葉や人間に興味があり、地道に物ごとを考える人に向いていると思います。でも、やればやるほど奥が広がっていく、クリエイティブな仕事です。
■(マレーシア) 吉田 邦枝さん
(マレーシアの公立校で日本語教師を務め、その後本学の日本語科でも日本語を教える。)
コピーライターをしていた私は、日本語を、世界の言語のひとつとして客観的に勉強し直したくて入学しました。日本に生まれれば誰でも苦もなく使えるこの言語を、使用者ではなく、教える側から見るとどう見えるか。「てにをは」ひとつとっても、ふつうの人は理論的に説明なんてできませんよね。文法や発音など、学んでいくほどに発見の連続でした。
修了後は、海外青年協力隊の日本語教師として、マレーシアのジョホールバルに赴任し、13-16歳の女生徒たちに、向こうの第二外国語として日本語を教えました。媒介する言葉もなく、日本語を全く知らない人に日本語だけで日本語を教えるのは、大変だけれどとても意義深い体験でした。海外で日本語を教えることは、日本を、より深く多角的に見る目を養う経験でもあります。
■(ハンガリー) 藤島 夕紀代さん
在学中に海外青年協力隊員に受かり、終了後ハンガリーのブタペストに配属。15-18才の高校生に日本語初級コースを教える。)
旅行が大好きでよく海外に行っていましたが、外国に住んでみたいと思うようになり、日本語教師の道を選びました。在学中は塾で子供達に英語を教えていました。単位制なので、仕事のスケジュールに合わせてクラスを受講することができたんです。修了まで2年半かかりましたが、じっくりと勉強できてとても良かった。模擬授業では明日からすぐに教壇に立てるよう、先生が色々なアドバイスをしてくれました。教える側としての姿勢を学びましたね。実践的な授業と参考図書が多いのが素晴らしいと思います。日本語を教えていて、子供達が「面白い」と言って楽しんでいる姿を見ると嬉しくなります。海外で日本語を教える場合、その国の文化と教育制度に合わせる必要があって大変ですが、知り合う人々の範囲が広がり、とてもやりがいのある仕事です。
受講のきっかけ・受講してみての感想・今後の目標など
■学ぶ楽しさ、教える楽しさを実感できるのが日本語教師の魅力です 吉田 香織さん
大学ではデザインを専攻していましたが、もともと海外に興味があり、大学卒業後に、短期でインドネシアへ留学しました。そこで日本語教師の方に出会ったのが日本語教師という職業に興味を持ったきっかけです。遠く海外で奮闘する日本語教師の姿、そして日本に興味を持ち、熱心に日本語を学ぶ学生たちの姿は7年経った今でもよく覚えています。普段何も意識しないで使っている日本語は、実はとても複雑です。悪戦苦闘しつつも学院での実践的な授業は毎日とても楽しく、教室は「授業を聞く場所」ではなく「自分が成長する場」となりました。自分が学ぶ楽しさを実感できた経験は、日本語を教えるうえでとても貴重なものとなったと思います。日本語教師はやる気のある人なら誰にでもチャレンジできる仕事です。学校生活は模擬授業の準備やテストなど、育児との両立は大変でしたが、私のように子育て中のお母さんも通われていて、お互いに刺激し合いながら頑張ることができました。
■親密で、真剣な学びの環境があります。 米永 明恵さん
大学を出て貿易企業で働いていましたが、次のステップのために退社して、学院に入りました。小樽の免税店に勤務していたとき、ロシア人のお客さんがいろいろなことに不便を感じているのを見て、日本語をうまく教えてあげたいな、と思ったこともあったんです。勉強をはじめてみて、今までなにげなく使っていた日本語を客観的に捉えなおすようになりました。まちがって使っていた用法や、そうだったのか!という発見もいっぱいあります。日本語科で日本語を学ぶ外国人学生がひとつ屋根の下にいますから、彼らを相手にした模擬授業を担当したり。日本語を真剣に学ぶ留学生たちを見ていると、こちらもがんばらなくちゃ、という気持ちになります。先生も親切だし、今、新しい世界がぐんぐん開けています。
■留学したロシアで、今度は日本語教師として働きたい。 山崎 哲さん
大学ではロシア語を専攻。卒業して10 カ月くらいモスクワに語学留学をしました。向こうでは、日本に興味を持って日本語を習いたいという人がかなりいるんです。それを実感して、日本語教師をめざすことにしました。海外では、武道や着物など、日本がまだまだ昔のステレオタイプで理解されていることが多い。現実の日本を伝えたい、という気持ちもありますね。授業では、日本語の発声や音声の授業がとくに面白い。
日本語を理論的にとらえたことがなかった自分としては、新鮮です。また、教師になるためには当然ながら、人とのコミュニケーションにも秀でていなければなりません。「どう教えるか」に関わる授業も面白いですよ。修了後は、モスクワで日本語を教えるのが目標です。
■さまざまな出会いが、自分を豊かにしてくれます。 藤山 道子さん
政府系の農業研究施設に15年ほど勤めていましたが、海外との交流も多く、向こうの研究者たちから、よく日本語のことで質問を受けていました。そんなことがきっかけになり、職場を辞めて、日本語教師の勉強に集中して取り組んでみようと思ったのです。レポートや試験に追われる毎日ですが、充実しています。学院には、個性的で熱心な先生がたくさんいます。目的と意志をはっきり持っている人なら、必ずや、価値ある経験と技能が身につくと思います。それは、年齢やキャリアを問いません。ずっと主婦をしていて、もう一度何かに取り組みたいと考えている人や、人生の長いキャリアを、日本語教師として役立てたいと思っている方もいます。そんな方々との出会いや交流も、学院の魅力のひとつですね。
■仕事と両立させながら、がんばっています。 後藤 亨さん
この学院は、私がこれまでに経験してきたどの学校とも違っています。これまで当たり前のものだと考えていた日本語を、それを全然知らない人に教える技術を学ぶのですから。実際に取り組んでみると実に難しく、それだけにやりがいがあります。自分がわかることと、他人にわかってもらうこと。この2つが同時に要求される勉強です。私は札幌のホテルに勤務しながら、通っています。仕事がら異文化とのコミュニケーションには関心をもっていましたが授業では、そうしたテーマのものもあります。単なる言葉の技術に終わらず、異なる者同士がどう理解し合うべきかという次元から、日本語の教師をめざすことができるのです。私のように、勤めながら通う男性もたくさんいて、良い刺激になっています。